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榎田 尤利
大洋図書
¥ 903
(2006-06-26)
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SM系?
……なのかしらん?と思って(ぶっちゃけると期待して)、手に取った本。
「犬」と言えばSM系や調教を連想しがちですか、これは違いました。
切ない。果てしなく切ない。
久しぶりにBLで感動しました。素敵な本です、さすが榎田先生!
読んでる最中も色々な感動がありましたが、
本を購入するまでにも、思い出深い出来事がありました。
だって……表紙を見てください。
恐ろしく、レジに持って行きづらい本です。
特にタイトルが目を引きます、だって犬ですよ!
しかも受男は上半身裸ですよ!
購入する際に、様々な苦悩と葛藤がありました。
「何てレジに持って行きづらい本なんだろう、でも読みたい。レジに持っていくべきか?いや、でも恥ずかしいし、今回は買わずに帰って通販で購入しようか……いや、両親に見られたらまずい、今ここで買わなければ……でもレジに男性の店員さんしか居ないよ、これって逆セクハラになるんじゃ?あーでも買いたい読みたい!」
葛藤しながらコーナーをうろうろすること、数分。
読書欲に負けて、購入を決意し、いざレジへ。
確かに恥ずかしいけれど、直接的な絵ではないし。うん、表紙の大半を肌色が占めているような他のBL書籍に比べれば!そう、大丈夫。
カモフラで「NHKへようこそ」を上に乗せて渡せば大丈夫だろうと、どこから来たのか不明な自信を持って、私はレジへ行きました。カモフラに「NHKへようこそ」を選ぶのもどうかと思いますが(最早カモフラになってない)。
店員さん「カバーは、おかけしますか?」
(カバー掛けないと、電車の中で読めないからな。勿論ここは……)
私「はい、お願いします。」
当たり前のように、カバーを頼みました。
手馴れた手つきでカバーをかける店員さん。まず、文庫本の「NHKへようこそ」に綺麗に掛けます。そして、難関の「犬ほど素敵な商売はない」にカバーをかけている時。店員さんの手が、一瞬ぴたっと止まり。表紙を1枚めくったところにある口絵を擬視していました……!ぎゃあああ!
口絵に添えられていたアオリが、
「お前を喰らうよ」
囁かれるのは、物騒な愛の言葉。
「本当に覚悟するべきなのはどっちだったのか、たっぷり教えてあげよう」
口絵の確認を怠ってはならないと、教訓を学びました。とほほ。
そして、[続きを読む]から、簡易ネタバレ感想です。